最近通勤時間で電車が混んでたりTwitterやってるっていう理由もあって本を読む機会が減ってきちゃってるんですが、
久しぶりにその辺の事情を差し置いても読みたくなるSF小説を発見w
銀河乞食軍団 黎明編
鷹見 一幸, 野田 昌宏・原案 早川書房
ISBN-13: 978-4150309596
この本最初の原作者は野田昌宏氏なんですが、あの前の総理大臣の麻生太郎と従兄弟なんだそうで。
なんで最初のって書いたかというと、2008年に既に他界されてしまってます。
この本はその本編の前日譚を鷹見一幸氏が
いや、何が良いってこの本。
表紙こそ最近のソノラマ系のとりあえずお前ら胸がデカければいいのか?的な絵ですが。。
最近のこの手の傾向は本を選ぶ際に変な偏見を与えるのでやめて欲しい。
っていうか昔のラフながらイメージを沸かせるような良い絵ってどこ行っちゃったんだろう。
天野さんとか本編と同じ鶴田謙二さんにしてくれれば最高だったのに。
あ、で内容なんですが。
すごくいいSFに仕上がってます。
ストイックな現実重視の宇宙観(ワープとかない。動力は推進剤をふかして制御)
論理的な科学観(岩石破壊の破片の飛び方とか、その軌道の話とか)
そして渋い戦略の戦い。
スペースオペラながら派手な艦隊戦は無いです。
でも政治的な駆け引きであったり、ミサイル一発での状況変化の読み合い、先の先の取り合いとか。
渋い。ひたすら渋い。
谷甲州氏の航空宇宙軍史シリーズのあのストイックさと、
花田一三六の表現の緻密さが合わさったような良い作品に仕上がってます。
鷹見氏って「でたまか」みたいな派手な話かその他の作品みたいなちょっとイチャイチャした作品がメインなのかと思ってましたが、
意外にしっかりした作品が書けるんだなぁと見直しました(失礼)
ひさしぶりにシッカリしたSF本が読みたい人にはお勧めです。
本当は原作が読みたいんだけど、もう絶版で合本版しかないんですよね・・・
買ってスキャナで取り込んで文庫サイズにしようかなw
早川書房
売り上げランキング: 19637
葡萄山司令部、陥落!? ( 銀河乞食軍団 黎明編 2) (ハヤカワ文庫JA)
激戦! 蒼橋跳躍点 銀河乞食軍団黎明篇3 (ハヤカワ文庫 JA ) (ハヤカワ文庫JA)
早川書房
売り上げランキング: 59016
参考で谷甲州氏の航空宇宙軍シリーズと花田一三六氏の黎明の双星シリーズ。
コメント