大河ドラマでも龍馬伝と、世間一般でどうも幕末あたりがブームになっているような。
変革期は色々と凄い人が表に出てきますからね。。
ふと思ったんですけど、こういった歴史上の偉人って時代が違ったらどうなってたんでしょうかね。
まぁ少なくとも世に埋もれて、って人も居そうですが。
で、龍馬だ新撰組だってパッとしてるところは色々とドラマになったりとしてますが、
今回紹介する歴史小説の主人公、この人も幕末の重要な一端を担っているのにあまり表に出てこない。
そんな倒幕軍の総司令官の話。
花神(上・中・下) (司馬遼太郎著) 新潮社
ISBN-13: 978-4101152172
Amazonリンク: 花神〈上〉 (新潮文庫)
最後は倒幕軍総司令官なんて役目につきましたが、この人元々は百姓の生まれ。
緒方洪庵の適塾に入って医者になるも人と接するのが苦手ゆえ孤立。
ところが改革を進めている桂小五郎に招かれて長州入りし、
長州征伐(第二次)に参加して幕府軍を撃退し、
その流れで倒幕軍総司令になって、時代の変革期の一端を担った人。
って、ワレながらすげー大雑把だなw
この人、なにが凄いかって。
天才的な戦略家とか、カリスマ性とかは全く無縁で、とにかく現実直視の姿勢を貫いていること。
兵の配置、砲の配置、すべてが物理であり、地理であり、計算に基づいてる。
最たる例は上野彰義隊の戦いで、相手の退路を限定するように部隊を配置。
実際開戦後の彰義隊の退路は想定したとおりになったり。
あの時代、またその後の太平洋戦争までにありがちな根性論的は発想は一切排除しての動き。
一騎当千や自己犠牲なんて排除された超現実の作戦。
だからこそ、堅実な勝利しかなくて華々しい話にはなりにくいのかもしれませんが。
これこそ、本当に歴史が動いている瞬間の裏側なんだなぁと感じられる話。
華々しさが無い自分としては、もっと努力しないといかんなーと思わせてくれるそんな小説。
そんなのをふと、昨今の歴史ブームを見て思い出してみたり。(かなり昔に読んだ)
NHKの大河ドラマ化もあったらしいんですが、見事にアーカイブに総集編しか残っていないという素晴らしさw
地味なれど堅実、こんなに面白い話はないのに。
図書館ならかならず有るでしょうから、歴史好きならお勧めします。
コメント
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